広島なぎさ高校 研修旅行その1「夏季コース」

広島なぎさ高等学校の高校2年生(5年生)の研修旅行では、国内外の様々な場所にコースごとに出かけ、自然やそれらと関わり生きている人々、そこで生まれた文化(異文化)に触れ、学び、様々なことについて考える機会を設けています。
学んだこと、考えたことを互いに語り合い、共有することにより、「人・自然・社会」とのつながりを捉え直し、この世界でどのように生きるのかについての考えを深めます。

同校では研修旅行を夏季、秋季、冬季に分けて実施しています。
今回は第1回目として同校の「夏季コース」をご紹介します。

■研修旅行 その1「夏季コース」

夏季コースは次の3コースから選びます。

 

A 日本一周!?
五感を駆使してとことん日本と向き合う旅

青春18切符、特急、飛行機を利用して、広島を起点に北は稚内から南は鹿児島まで日本中をめぐる旅。本コースでは、食文化、歴史、言葉、気候など日本国内の多様性について五感を駆使してとことん向き合う。果たして日本は広いのか、狭いのか。旅の支度も自分で。乗り換えも自分で。時間の使い方も自分で。仲間とともに旅をつくりあげるために、そして自由な時間をよりよく使うために、自己管理力が問われるコースでもある。

日本一周 日本最北端の地・宗谷岬にて

<参加した生徒さんの感想>
日本一周で一番印象に残っていることは、稚内での最北端ツアーです。
稚内は風が強く肌寒いくらいでしたが、マイナス10℃以下の流氷館の中はとても寒く、中にいる動物の剝製が怖く感じ寒さを増大させました。
流氷館を出た後は寒く感じた稚内が暑く感じました。他にも会津若松では赤べこの絵付け体験を行うなどたくさんの思い出が残りました。
この研修旅行を通して、楽しむことと同時に自己管理の大切さを大きく学ぶ機会となりました。

 

B 屋久島
エコプログラム体験コース

世界遺産に登録されている屋久島の自然を実体験することで自然の尊さを実感し,自然と共生することの意義を考える。また、知覧に立ち寄り、広島とは異なった形での平和への思いを学習する。

屋久島 屋久杉の重厚な存在感

<参加した生徒さんの感想>
屋久島研修旅行は思っていた以上に学ぶことが多かったと思います。知覧特攻平和会館や屋久杉ランドでは、私たちは前の世代の人たちが命をかけて守ってくれたところに生きているので、もっと何かを頑張って生きなければならないのではないかということを感じました。
そして、自分のやりたいことを職業としている屋久島の人の話を聞き、自分も、好きなことをして生きるという選択肢を持ってもいいのではないかと思うことができました。屋久島に、この先どのように生きていくべきなのかを教えられたような気がします。

 

 

C パラオ
太平洋の極小島嶼国から世界を見つめる

パラオ共和国は、海面上昇による水没の危機や財政問題、近代化による様々な問題などを抱えつつも、現在、観光立国としての自立を目標にした国づくりを進めている。
瀬戸内海を思わせる大小550の島々と、それとは比べものにならない美しい海、高層ビルに遮られない果てしない空を全身で受け止めつつ、パラオと日本との歴史的な関わりを学びながら、パラオの生活、産業に携わる人々との交流を通して世界を見つめる。

 

1日に数時間だけ海の真ん中に現れる浜辺「ロングビーチ」にて

<参加した生徒さんの感想>
私が研修旅行パラオコースに行って感じたのは、パラオの自然の美しさです。私が生まれて経験してきたものの中で、一番パラオの自然が美しいと感じました。しかし、そのパラオはジェリーフィッシュレイクをはじめとする様々な自然が、地球温暖化やマイクロプラスチックなどの環境問題によりダメージを受けています。だから私はあらためて少しでも地球の環境を守るために日頃の生活意識を高めていきたいと思いました。

どのコースも貴重な体験ができたようですね。
次回は「秋季コース」をご紹介します。

 

※広島なぎさ中学校・高等学校のパンフレットをご覧いただけます。